Saturday, September 23, 2006

暗号技術のはなし(4)

換字暗号方式とは別の方式として、「転字暗号方式」というのがある。これは、平文の文字の位置を入れ替えるというもの。

単純な転置、たとえば、転置表に平文を横方向に書いていき、それを縦方向に読んだものを暗号文にする、などではすぐに暗号文に残ったパターンを見抜かれてしまう。この場合なら、何文字かごとに読んでいく、というのを試していけば解読されてしまうだろう。平文に含まれているキーワードや出現頻度の高い単語に注目すると解読がしやすくなる。

暗号文に単純なパターンを残さないために、転置を1回ではなく何回も繰り返したり、転置と換字を組み合わせるなどして、パターンを発見しにくくすることができる。

たとえば、現代の暗号 DES(Data Encryption Standard)でも、転置と換字を組み合わせている。

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