つまり、売り方にレンタルできる株は、証券会社が自分で持っている株と信用取引の買い方が担保としている株だ。トレーダーが現物買いしている株はレンタルにまわすことはできない。
買い方は、お金を借りて株を買い、その株をレンタルに出していることになる。したがって、借りた金の金利を支払い、レンタルに出した株のレンタル料を受け取ることができる。金利は必ずレンタル料より大きくなるようで、その差額が買い方が証券会社に支払う金利になる。
一方、売り方は、レンタルした株を売り、その代金を証券会社に預けているということになる。したがって、レンタルした株のレンタル料を支払い、預けた金の金利を受け取れる。買い方とは逆に、金利がレンタル料より小さくなることはなく、売り方は証券会社から支払いを受け取ることになる。金利が低い状況だと、これが 0 になることもある。
証券会社から見ると、買い方が買った株を売り方にレンタルし、買い方に貸した金は売り方が空売りした売却代金で穴埋めできることになる。全体として、買い方から売り方へ金が流れており、そこから証券会社は仲介手数料を抜き取る。先に述べたように、金利が低いと、買い方からの金を証券会社が全部とってしまうことになる。
このように、原則として、買い方から売り方へと金は流れる。ただし、例外が2つあって、それは
- 株の配当が支払われるとき
- 貸し株の需給が逼迫してるとき
貸し株の需給が逼迫していると、売り方は追加のレンタル料を支払わねばならなくなる。これを逆日歩とよび、買い方に対して支払われる。
貸し株の需給状況を表すのが、信用倍率(貸借倍率)であり、信用買い残÷信用売り残、で計算される。
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